故ゲイリーガイギャックス先生追悼試合

  
 故人を偲びつつ酒盛りをする通夜は古き良き日本の伝統であり、RPG創始者であるところのゲイリーガイギャックス翁の巨大な死に際して日本人の我々が何を成すべきかは自ずから明かであろう。
  
 というわけでこの前の日曜日、追悼を口実に赤箱D&Dをプレイしました。
 シナリオはモジュールB2『国境の城塞』。
 DMは赤箱で育ったみかんのうたさん。
 プレイヤーはホッチ君と蓮田君と俺の3人パーティー
 ていうか3人でモジュールに挑む時点で猛烈に全滅感が漂うが、見よ、寛大なるDMは経験点4000点のゲタを履くことをよしとされた!
 
 そんなわけで早速キャラを作るわけだが、DMが何やらD&Dガイドブックみたいなものを出して、「これにクラスを決めるためのフローチャート*1が載っているからお前らそれでクラスを決めろ」的なことを仰る。
 そんなわけで相談もクソもなく各人の心のままに決まったパーティーがこれだ。
 
■エルフ(ホッチ)
■エルフ(水島)
ドワーフ(蓮田)
 
 ちょwwwウォーハンマーか貴様らwwwww
 
 しかも折角の経験点がまるで生かされない惨状*2
 しかも俺のエルフ14以上の能力値がないんですけど。
 
 とりあえずドワーフとホッチ君のマッチョなエルフに前衛を負かせ、俺は後ろで弓とスリープを撃つ係を志願した。前衛の二人には悪いが黙って目立たぬことで生き延びようという魂胆である。過酷なD&Dモジュールに於いて士道不覚悟には当たるまい!
  
 というわけでセッションスタート。
 
「ゲイリーに」「ゲイリーに」
 各人杯を掲げて故人に敬意を表したのち、しめやかにゲームは開始された。
 
 なお、ここから先はネタバレが含まれており国境の城塞をプレーする可能性のある方は読まない方が吉であると言えよう。
 
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 国境の城塞にたどり着いた我々だが、冷静に考えるとやはり3人パーティーは厳しい。そんな三匹がNPCを雇おうとするのは理に適っており当然の帰結である。
 
 DMは云った。
「城塞の寺院にはレベル3の僧侶1人とレベル1の僧侶が2人いるぞ」
「おお、クレリック!」
「是非、共に無法の洞窟を討ち果たし、世に正義のありようを示そうではないか!」
「ていうか俺らに回復能力無いしな!」
 3e(3.5eもな)のクレリックゲーっぷりの記憶も生々しい我々は早速僧侶共を仲間に引き入れることに成功。
 本チャンと思しき無法の洞窟へ行く前に、ウォーミングアップがてら怪しげな狂人を軽くぬっ殺そうということで、城塞の北にある狂人の棲み家へレッツラゴー。
 特にエンカウントもなく、棲み家の300メートル手前でキャンプを張ることに。
 
 したらその徳高き僧侶様がたは慈悲深くもこう言ってくださる。
「我々が見張りに立ちますから皆さんは先にお休みになってください」
「わあ、いいんですか? じゃあそうさせてもらいます」
 
 そして俺たちが目を覚ますことはなかった。
 
(つづく)
 
 
 
 
 
 
 
 

*1:性格診断みたいなヤツ。「君に合ったクラスはこれだ!」的な

*2:エルフはレベルアップに必要な経験点が異様に高いのだった