故ゲイリーガイギャックス先生追悼試合:千秋楽

 
 先生、天国の先生。
 僕たちは今、ようやく無法の洞窟の前に立つことができました。
 ここまでの長い道のり……思えばひどいシナリオ素晴らしいもてなしの心ばかりでした。
 最高のゲームをありがとう、先生。
 そしてこれから僕たちは……
 あんたの作ったダンジョンを思うままに蹂躙してやるぜ!(下品なゼスチュア)
 ヒャッハー!
 
DM「では君たちは無法の洞窟のある谷に辿り着いた。谷には4つの洞窟がある」
 
 盛大にズッコケる我ら。
 
我ら「単数形じゃなかったのかよ!」
DM「ちなみに中で繋がっているとかそういうことは無い」
我ら「うんざりするようなネタバレをどうも。ところで、俺らのいる谷の隣にあるこのやたらだだっ広い盆地は何?」
DM「そこは創造性豊かなDMが自由に洞窟を作って良い場所、だそうだ」
我ら「アメリカだなぁ……」 
 
 フロンティアスピリットの風を感じつつ、目の前に広がるガチダンジョン4つをどう平らげるか相談する我ら。
 しかし前情報もクソもないので地図上で一番近い洞窟をとりあえずレイドしてみることに。ようやくランタンと火口箱の出番が来た。
 
DM「洞窟は狭いので一列縦隊のマーチングオーダーを決めてくれ」
我ら「ほいきた」
 
(先頭→→→最後列)
ハーフリング→エルフ→マジックユーザー→荷物持ちの従者(金で雇っておいた)
 
 パーティーのバランスが取れているのでこれはスンナリ決まる。
 
 そのまま10フィート棒を叩きながらダンジョンへ侵入する我ら。
 3e慣れしている我ら的にはヒアノイズ(聞き耳)とかしたかったのだが、残念、ヒアノイズ機は既に樹海に埋葬済みであった。今は視力だけが頼りだ。
 
DM「じゃあ洞窟を進んだ君たちは十字路に出る。左右の道はまだ先がありそうだが、真っ直ぐ進んだ所は行き止まりだ」
我ら「おお、いかにもシークレットドアとかありそうだ。GO! エルフGO!」
 エルフは1d6を振って1か2が出ればシークレットドアを発見することができるのだった。そしてエルフの1d6の出目は4。
DM「何もない」
我ら「しょぼーん」
 
 仕方ないので左の道を行く我ら。
 
DM「したら凄い勢いでゴブリンが襲いかかってくる」
我ら「ゴブリンとな! 3Lv僧侶を屠りライオンを退けた我らにゴブリンとな! OK、胸を貸してやろうじゃないか!」」
DM「わかった、イニシアチブを振ろう。ゴブリン24匹は……」
我ら「逃げます」
 
 今度は数の暴力ときた。本当に飽きさせないなぁorz
 
 しかしそのまま逃げるのもアレなので、入り口まで退いて、地形を利用して1体ずつ相手をしていくことに。1列縦隊の洞窟で本当に良かった。
エルフ「俺、ハーフリングの頭越しにスピア投げてもいいかな」
DM「OKだ。ちなみにゴブリンもスピア投げてくるから用心しろ」
MU「おいおい、ゴブリン皆殺しにするにはスピアが足らないんじゃないか?」
エルフ「それは相手も同じでしょうよ」
DM「ええと、こっちのスピアは120発ある」
我ら「数の暴力反対!」
 
 まぁ不平を言っても仕方ない。戦闘開始。
 
 +1装備で固めた前衛はとても硬いので、ゴブリンがこちらに攻撃を当てるにはd20で20を振らなければならない。しかし、1発当たってしまえばやはり致命傷になりかねない(そのうえ戦闘中にHPを回復する能力がない)ので、戦闘は非常に緊迫したものになった!
 
 DMの出目が湿っていたこともあり、順調にゴブリンを屠る我ら。
 しかし、12匹ほど始末したところで
 
DM「戦闘音を察知してゴブリン12体とホブゴブリン5体が増援として現れたぞ」
 
 という無情な宣言。ふりだしにもどる。
 しかしファックファック言いながらもさらに殺戮を続ける我ら。聖別されたメイスが唸り、風を裂いてスピアが跳ねる*1
 マジックユーザーはスリープを撃つこともできず*2、督戦に徹する。ていうかダガーとか油投げても良かったんだろうけど、何か手を出すと「じゃあお前にも射線が通った。ゴブリンスピア発射!」とかされてしまうのは目に見えていたのでとにかくここは沈黙の一手。
 
 そしてさらに殺戮を続けると……
 
DM「この部族の長と思しきゴブリンと、メスのゴブリン5体が増援として現れたぞ」
我ら「ウオオ、奴ら非戦闘員まで駆り出して来たぞ! やめろー! 出てこなければ死ななかったのに!」
DM「そしてお前らの背後(洞窟の入り口)からオグルが奇襲を仕掛けるぞ」
我ら「で、出たーッ!」
 
 オグルは最後尾の従者を攻撃。従者の三分の一ほどが棍棒一発でグシャグシャにされる。
マジックユーザー「ヒィイーッ、火のついた油を撒いてバリケードにします」
DM「そんなものは無視して迫ってくるぞ」
マジックユーザー「ギャー! そうだ、スリープだ! 叡智の力を見せてやる!」
DM「サイズの関係でオグルには効きません」
マジックユーザー「ギャー! そうだった! だ、誰か! 誰か余を守れ〜!」
 
 キャラが変わるほど混乱したマジックユーザーを見かねてハーフリングが間に入る。
DM「ゴブリンと違ってオグルは筋力ボーナスで当ててくるぞ〜」
ハーフリング「おっと、俺には対巨人ACに種族ボーナスがあるんだぜ」
DM「あー。だとやっぱり20でしか通らんなぁ、つまらん」
 
 数ターン後オグル撃墜。ここが一番の山場でした。
 その後粛々とゴブリンを全滅させ、財宝をかっさらったところで、時間が来たので終了。
 
 いやぁ、実に楽しいゲームでございましたですよ。
 
 そういやあ、途中から完全に追悼モードとかどっか行っちゃってたなぁ。
 
 まぁそれはそれで良いか。 
 
(おしまい)
 
 
 

*1:ちなみに敵の投擲したスピアは1/2の確率でこちらが再使用できるという孔明ルールが採用されたので、エルフは延々とスピアを投げることができた

*2:味方を巻き込んでしまうため